Xiaomiのスマートフォン「Redmi Note 9S」が2020年6月9日に発売されました。
私は発売後早々に入手し、1ヶ月のあいだRedmi Note 9Sと向き合ってきました。そしてだんだんと良いところ、悪いところが見えてきました。
本記事では、Redmi Note 9Sについて、じっくりレビューします。優れた点だけではなく、良くない点についても忌憚なく述べたつもりです。
「Redmi Note 9Sについて興味があるんだけど・・・」あるいは「Redmi Note 9Sを愛用している」という方に是非読んでいただきたいです。
目次
Redmi Note 9Sはここが優れている
税込みで3万円を切る価格設定
Redmi Note 9Sは、日本市場において4GBモデルが24,800円、6GBモデルが29,800円で販売されています。いずれも税込価格です。税込みで30,000円を切る価格設定がされている点は本機種の最大の特徴といえます。
昨今、スマートフォンにお金をあまり掛けたくないという人が増えていると思います。
たとえば「スマホが家族の分も必要なので、できるだけ総費用を抑えたい」などと考える人にとって、Redmi Note 9Sの安さは魅力です。1台で24,800円、2台で49,600円で収まる価格は、出費に厳しい目線を向ける消費者にとってかなり重要です。
私自身は、6GBモデル(29,800円)を購入しました。わずか5,000円でメモリを2GB増量、ストレージ64GB増量となるのですから、6GBモデルが魅力的に感じられたのです。そんな上位機種でも3万円を切る安さ。これはRedmi Note 9Sにとって重要な要素です。
魅力の大画面6.67インチ
Redmi Note 9Sは大きなディスプレイを求めるユーザにとって向いていると言えます。
昨今、大型化が著しいスマートフォン。画面が大きければ表示される情報も多いです。
かつて「ファブレット」ということばがありましたが、Redmi Note 9Sは6.67インチディスプレイを搭載したファブレットサイズです。
3万円を切る手軽な価格で大画面を楽しめます。 動画やゲームが楽しくなります。文字も読みやすいです。
バッテリーが長持ちする
ディスプレイの大型化と並んで、大容量5000mAhのバッテリーを持ち合わせている点も重要です。
スマートフォンの使用感を決めるのに、バッテリー時間は大切な役割を持っています。
発売後1ヶ月間、私はRedmi Note 9Sを使ってきましたが、大体3日おきぐらいに充電していたと記憶しています。それぐらいバッテリーが減らない印象です。
スマートフォンを使えば使うほどバッテリーは減っていくので、1日の使用時間がとても長ければバッテリーはなくなっていくのですが、それでも一般的な通常使用ならば2日は充電しなくても大丈夫といえます。安心感が半端ないです。
Redmi Note 9SはコネクタにUSBーCを採用しており、急速充電に対応しています。大容量バッテリーながら充電を完了するのに価格時間は短いです。
サブ機としてうってつけだ
Redmi Note 9Sに対するもうひとつの視点として「サブ機」としての利用方法があります。
Redmi Note 9Sは大変大きいので、もしかしたら日常的に外に持ち出すのは億劫だという場合も考えられるでしょう。
2台目のスマートフォン、いわゆるサブ機を求めるユーザさんにとって、Redmi Note 9Sはうってつけだと言えます。家をメインで使うならば、Redmi Note 9Sのサイズはほぼ無視できますし、重量もそれほど気にならないかもしれません。
サブ機として使う目的ならば、格安SIM (MVNO) を併用することをおすすめしたいです。格安SIMは月額わずか数百円でデータ通信が利用できます。わずか数百円であれば1年間使っても1万円いかないぐらい。これはほとんど無視できるコストといえます。
「メイン機を充電中に使いたい」「災害時など、いざというときのためにスマートフォンを備えておきたい」という目的で、Redmi Note 9Sに格安SIMを突っ込んでおいて利用するというのは魅力的なアイデアです。
Xiaomi初心者向けに最適
最後に、Xiaomi 端末を試したい!という方にもおすすめできます。
Xiaomiは昨年日本市場に参入しました。Xiaomiの存在感が日本のユーザの間で徐々に浸透していっています。
Xiaomiは世界的なメーカーですから、これまでXiaomi端末を現地に赴いて購入したり、日本に輸入したりするユーザさんがいました。
しかし、Xiaomiが日本市場において正式に販売しているRedmi Note 9Sは日本の電波状況にあわせたものですから、我が国の主要3キャリアに対応したバンド仕様となっています。
これまで販売されていたグローバル版Redmi Note 9Sは、どちらかというとソフトバンクのSIMと相性がよかったと言えます。
しかし、日本版Redmi Note 9Sであればドコモ・au・ソフトバンクに対応しています。
グローバル版と日本版の価格差はほんのわずかです。グローバル版は納期が長いので、いまグローバル版を選ぶ理由はほとんどありません。
これまで「Xiaomiの端末を試したい、MIUIをさわってみたい」と思っていた方にとって、日本版Redmi Note 9Sはうってつけの入門機といえるでしょう。
Redmi Note 9Sを実際に触って思う便利な点あれこれ
Redmi Note 9Sを触っていると、さまざまなことに驚かされます。
まず指紋認証・顔認証がとても速いこと。たった29,800円の端末ですから、大きな期待はしていませんでした。しかし、指紋認証・顔認証には驚かされました。すごくいいです。
また Snapdragon 720Gの速度にも満足しています。ベンチマークとしてはだいたい Snapdragon 845 程度(代表的な例として Galaxy S9) です。2年前のフラグシップ機種と同等のSoCといえましょう。2020年のいま、普段使いするには全く問題ないと言えます。
もし最新ハイエンドスマホの性能を要求するゲームをプレイしたいならば、Redmi Note 9Sには物足りないかもしれません。そういうばあいは素直に855, 865あたりの端末を買っておけばいいということでしょう。しかしカジュアルなゲームであればRedmi Note 9SのSnapdragon 720Gで何ら問題ないと感じます。
Redmi Note 9Sの大画面6.67インチはフルHDで申し分ないです。非常に迫力があります。20:9の画面比率は実に使いやすいです。
Redmi Note 9Sの特徴の一つはトリプルスロットであること。nano SIM が2枚入るのに加えて、micro SD が1枚入ります。DSDS機種によくある排他利用ではないのです。これは本当に助かります。
私は micro SD 128GBをRedmi Note 9Sに入れており、さらにドコモ系格安SIMとソフトバンクSIMを入れております。2つの通信会社のSIMを指しながら、SDカードをスロットを利用できるのは本当にありがたいです。もっと大容量のSDが欲しくなってきましたよ。
Redmi Note 9Sには懐かしいイヤホンジャックがついています。さいきんのモバイルデバイスにはイヤホンジャックがついていないのですが、Redmi Note 9Sにはあります。
イヤホンジャックには様々な議論があることは承知していますが、それでも「パソコンやタブレットで使っているイヤホンジャックを使いまわしたい」という場合には、大変有効だと思います。
Redmi Note 9Sの前面・背面にはGorilla Glass 5が使用されています。このガラスがスマートフォンの美しさに寄与しているだけではなく、頑丈な印象を与えています。万が一落下させたときに傷つきにくいです。
MIUIについては、私自身まだなれていないところがあるのですが、1ヶ月に1度ぐらいアップデートが提供されます。この頻度の高さはありがたいです。
たとえば国内キャリアのスマートフォンだと数か月に1度のアップデートしか提供されないとか、OSのアップグレードは1度だけとか、決して珍しくないです。
Redmi Note 9Sはここが気になる
いっぽう、Redmi Note 9Sを1ヶ月利用して、気になるところ・目につくところがあります。
最初にカメラのデザインです。ぽっこり出たデザインは不格好に感じられます。
ケースを付けるのであれば何ら問題ないのでしょうが、それでもどかっと主張するデザインについては「あえて4眼レンズにこだわらなくてもよいのになぁ」と思ってしまいます。
つぎに重さです。重量208gはやはり重く感じられます。メインにするにはもしかしたら躊躇したくなる人もいるかもしれないと感じます。可能ならば男性であれ女性であれ、購入する前に体感しておくとよいでしょう。
また大画面6.67インチ液晶は少々安っぽい感じがあります。とくにハイエンド機種に搭載されているOLEDやハイグレードな液晶を見慣れたユーザさんにとっては、Redmi Note 9Sの色味がすこし違和感があると思うかもしれません。
私自身、Redmi Note 9Sのホワイトバランスを調整するのに少し苦労しました。このディスプレイの質などにも、「割り切り感」がでています。そういう商品設計なのです。
Wi-Fi周りにバグがあるという方がいらっしゃるようです。この点については、つぎのような回避方法があるので、参考にすると良いでしょう。将来的には改善されると思います。
Xiaomi Redmi Note 9SのWiFiキレる問題はIPアドレスを静的(固定)にすることで解消できると思われます。(個人的実感)
わしは今日WiFiの問題に気付いてすぐSSIDごとにIPアドレスの1番下の桁を30(親機)と50(中継器)に固定しましたが、それ以降WiFiの問題は起きてない様子です。https://t.co/7NVIsrTcQY
— まい@うずらとひじき (@mai_1028) June 27, 2020
Redmi Note 9Sはモノラルスピーカーのみの搭載です。けっこうショボい音質です。
イヤホンを使わないで、スマホ本体のスピーカーを利用したい人にとっては、Redmi Note 9Sはあまり良くないです。
1ヶ月利用して、なおMIUIにはなれません。とりあえず私はNova Launcherを利用しています。MIUI といっても、基本的にはAndroid OS を採用しているのですから、Novaをいれればいつもの使用感になります。
こういうひとにはRedmi Note 9Sは向かない
最後に、こういうひとはRedmi Note 9Sを買わないほうがいいという点について述べます。
まずおサイフケータイと防水機能を重要視しているユーザさんです。Redmi Note 9Sにはこれら2つの機能が搭載されていません。
日本のスマホユーザにとっては、この2つの機能を重要だと考える人が多いでしょう。とくにおサイフがないとメインにできないと考える人も多いはず。
おサイフケータイがないことを割り切れるかどうかは、Redmi Note 9Sの選定に決定的な要因となるでしょう。注意深くなる必要があります。
またRedmi Note 9Sは中国のスマートフォンです。ユーザに広告を表示したり、ユーザの個人情報を取得したりします。もし広告や個人情報の取得に不快感・抵抗感があるひとはやめたほうがいいです。
ただ妥協案として、捨て垢を作るのは良い方法です。Redmi Note 9S専用のGoogle アカウント・Miアカウントをつくって、この端末に個人情報やらクレジットカード情報やらをいっさい入れないことです。この方法は決して悪くないアイデアです。
もっとも、個人情報を持っていかれるのが気になるということでしたら、そもそもGoogle Android端末をつかわないことをおすすめします。AndroidスマートフォンをはじめとしたGoogle製品は個人情報を積極的に取ろうとします。それが彼らの商売です。「なんとなくいやだな」と感じる方がいれば、そのような方はiPhoneを選ぶべきだと私は考えます。
またRedmi Note 9Sには画面上部にパンチホールがあります。通常使用では気にならないと私は感じるのですが、なかには抵抗感を感じる人もいらっしゃるかもしれません。
まとめ:Redmi Note 9Sは安くて高性能なスマートフォン
Redmi Note 9Sは、大型画面を搭載したスマートフォンです。迫力ある画面を備えてるので、動画を閲覧したり、字を読むのに最適です。ゲームプレイも楽しめます。
しかし、そうはいっても低価格スマホですから、割り切った仕様(おサイフケータイと防水機能がない。ステレオスピーカーではない。ディスプレイの質がむちゃくちゃいいわけではない)であるのも事実です。
それらの機能を「29,800円なのだから」と割り切れる感覚を持てるならば、Redmi Note 9Sは2020年最良のコスパ端末といえましょう。
たとえば OPPO A5 2020 などといった、39,800円までの低価格Androidスマートフォンの購入を検討している方は、Redmi Note 9Sを選択肢に入れるべきです。
Redmi Note 9Sは今年、もっとも存在感を示した格安スマホであると断言できます。すでに記念碑的な存在となった感があります。
若者が「2万円でどれだけおしゃれできるか」で競うかのように、Xiaomiは「29,800円でここまで高性能なスマホを出せる!」といわんばかりに、Redmi Note 9Sを日本市場に投入してきました。
削らられたところもまま見受けられるでしょう。しかし、そこも含めての安価な値付けがされています。
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